日本最大のクラウド・コンピューティングイベント
クラウドフォースジャパン
に参加してきました
会場には6000人のIT関係者がおしよせ、メディアも多数来ていてお祭り騒ぎでした
セールスフォースジャパンによる企画ですが、西海岸の企業なだけあって、演出が面白い
Salesforce どら焼き
もちろんsalesforce.comは素晴らしいシステムを作ったからこそ大成功を収めているのですが、このイベントを通じて経営面でのsalesforce.comの秀逸さについて感じた3つのポイントをメモします
① コミュニティーマーケティング
13時から18時の間に3セッションあり、8ブースで講演会形式で説明が行われていました。普通、企業の講演会の場合、会社の役員が話をする、とか大学の教授や研究者が来て話しをするとかですよね
今回の講演の半数がセールスフォースユーザーによる講演でした。セールスフォースを利用してどう営業を効率化したか、を小さなネットベンチャーから日通といった数万人規模の会社まで色々な人が話をしていました
セールスフォースのマーケティングの根幹にコミュニティーマーケティング、という考え方があるらしいです。お客様が最も聞きたい情報は他のお客様の評判だ、と
だからセールスフォースのHPには利用企業の情報がびっしりとのっています。確かに営業をうけるより、他の客がよろこんで使っているかどうかの方がユーザーとしては有益な情報です
② インフラ化
セールスフォースの特徴として、ユーザーが開発したシステムを他社に売ることができる、というものがあります。自社向けに数千万~数億円を投資しカスタマイズしたシステムを、他社に販売することで回収することのできる仕組みを作っているようです
昨日のフォーラムでは、みずほ銀行やパナソニックなど大企業から数人規模の会社まで自社開発のアプリケーション販売をおこなっていました
セールスフォースが上手いな、と思ったのはユーザー数が増えてきて、アプリケーションプロバイダーからインフラに脱皮しているところです。iTuneが楽曲配信からiアプリの開発インフラになったように。セールスフォースが提供するインフラ上で、生計を立てる企業が出てきており、いかにその場でもうけるか、をユーザーが考えるようになっています。このおかげで質の高いアプリが自動的に作られる仕組みができています
ある種のクラウドプロバイダーからクラウドソーシングといった考えかたは、Webサービスで大成功を収める上でとても重要になっていくと思います
③ ニーズの汲み取り
売上が4年で5倍以上に急成長し、ついに10億ドルの大台を突破したセールスフォースですが、話を聞いていると特別なことをやってきたわけではないようです。顧客の声を一つ一つひろい、それをシステムにおとして販売するという当たり前のことをきっちりと続けてきたようです
顧客の声を全て汲み取れる仕組みを作り経営企画にまわす、一度問合せがあればその後商談が成立するまでに平均25回は電話してフォローする、問合せ経路別に話す内容を変える、などです
だんだん持論になってきたのですが、Webサービスで最も重要なことは街の工場と同じで顧客ニーズの汲み取り、なのではないでしょうか。同じような仕組みをもったサービスは世の中に無数にあって、成否はちょっとした使い勝手のよさにある、のだと思います。そしてウェブというスケーラブルな仕組みを使っている以上、勝敗がくっきりと(大勝か撤退か)分かれるのではないでしょうか
セールスフォース、素晴らしい会社でした!
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