今週は平均2人/日くらいで、ベンチャー関連の知人とあっていました。
スタートアップで働いている人の話を聞いて、やはり事業を始める以上は成功よりも失敗の方がずっと多いようですが、その中で見えてきた「失敗」の原因を分析してみました。
スタートアップの失敗
ここで言う失敗とは事業の失敗で、当初目標に達しなかった場合をもって失敗と言うことにします。その中でも
「サービスをローンチできなかった」いわゆる企画倒れ、と、
「サービスはローンチしたものの収益が上がらない」場合の2パターンで考えてみました
サービスをローンチできない
話を聞く中では、この場合は大きく2つの原因があるように思えます。
1、計画の不備
ビジネス経験が少ない人、もくはまったく知見のない分野で事業をはじめる場合に多く見られました。当初の想定計画、特に人工の見積があまく、予定日までにサービスを開始できず、途中で頓挫するというケースです
この場合概して当初の計画が地に足の着いておらず、ステップを経ずにいきなり大きなサービスローンチを目指しています
夢は大きく、第一歩は小さく、が大事だという学びがあります。会社のキャパシティーを広げながら、事業も広げていくようにステップ・バイ・ステップのロードマップを描くことが大切です
2、前提が変わった
当初の予定では提携先とこういった条件で提携する予定だった、しかし提携先が条件を変えてきた。また当初の予定では社内のこの人間が事業を統括する取る予定だった、なのに辞めてしまった。
こんな具合で前提が変わったために事業開始をあきらめるケースも2件聞かれました。
往々にして前提は変わるものなんでしょう。前提が少し変わっただけであきらめるような事業は最初の参入意図が不明確なようです。偶然舞い込んだ話に乗ってみた、直感ではじめた、とか。だから、ちょっと不穏な空気が出てくるとすぐに手を引きます
事業参入しようとした場合にはやはり、なぜその事業を展開しようとしたかをはっきりさせ、撤退の基準も決めておく必要があるのでしょう
限られた資源の中で事業を行っているスタートアップにとっては参入事業の取捨選択は最も重要なことです。特に捨てることが重要です。ヒトと会っていると色々な話が舞い込んできやすいですが、何をやるかを絞り込んで感覚を尖らせておくことは大切です
サービスの収益があがらない
この場合、3つの原因がみえてきました
1、有望といわれる市場だったが立ち上がらなかった
マスコミなどに取り上げられ、なんとなく世の中で盛り上がる気配のある市場。だけど実際は需要がなかった、というありがちな例です
友人の会社の例ですが、数年前に「ネットで検索」というテレビCMがはやりましたがこのSEOを売る事業に乗り出しました。ライフカードを筆頭にTVCMとネットとクロスメディアマーケティングということで盛り上がりそうな雰囲気はありました
しかし、実際にはご存知のとおりもう今は昔のはなしです。その会社も、有力事業だと思って立ち上げ大きな投入したものの収益化はできなかったようです
この例からは、
・新しい手法、市場は成果がでてみないと立ち上がりが読めない
・なんとなく、の盛り上がりは実際に市場規模や需要を分析しないと危険
といった学びがあります
2、未知の市場に飛び込んだら、悲惨な現実が待っていた
IT系のとある会社はPCオンラインのサービスで実績があり、事業拡大のためモバイル事業に参入しました。理由はPC事業は既に市場が飽和してこれ以上の成長が見込めないので、モバイルへ横展開しようというものでした
その事業分野はPCの世界では1つの案件単位が数百万~数億円と大きなビジネスがなりたっています。モバイルではPCとは全く異なる競合しかいなかったので、競合優位性もあるのではと期待し大きな投資をして参入しました
しかし、案件単価が1件当たり数万~数百万とPCの市場の1/10以下で、PCに掛けているコスト構造ではビジネスが成立たなかったようです
実際に事業を始めてみると、基礎的なリサーチだったり市場評価を客観的に行うことは難しいのだと思います。この会社の経営者はとても尊敬する優秀な方ですが、やはり当事者になるとこういった客観的な視点からの判断はどうしてもしづらいのでしょう
事前に十分なヒアリングやリサーチを行う、それが無理なら、誰か第三者から市場を客観的に見てもらうことは事業参入に際しては必要です
3、下請けからぬけだせない
大手の下請けで始めたものの、サービスの納入に終われほかのことができない。さらに交渉力がなく薄利で受注する、というケースです。
ただ、スタートアップにとってはキャッシュフローの安定という面ではかならずしも下請け仕事は悪い話ではないみたいです、
利益を逃してでも、工数を掛けすぎない程度での下請け受注が将来的な拡大には欠かせないようです
上手くいっているスタートアップ
最後に上手くいっている会社の特徴です
・たくさん挑戦し、たくさん失敗している
・仮説的でも事業を始め顧客からの声をもとに、スピーディーに修正を繰り返す
・完璧じゃなくてもしっかりとサービスをデリバーする
失敗には共通点があり、成功を学ぶことより失敗を学ぶことの方が自分にとってより役に立ちそうです。今後とも色々聞いていきます
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