schooの第一回の授業でケンスウさんが紹介していたTedが大変気づきの多い内容でした。
人を動かす強い力を持った商品、人、組織は全て " Why → How → What " の順でコミュニケーションをとっている、という内容です。
例えば、アップルとその他のAV/PCメーカーのコミュニケーション。
多くのメーカーは「我々のコンピュータは素晴らしく 美しいデザインで簡単に使え ユーザフレンドリー ひとつ いかがですか?」と商品を売ります。
しかし、アップルのコミュニケーションはこうです。「我々のすることはすべて世界を変えるという信念で行っています、違う考え方に価値があると信じています。私たちが世界を変える手段は美しくデザインされ簡単に使えて親しみやすい製品です。こうして素晴らしいコンピュータができあがりました」
商品の機能性や便益よりも、思想・理念に対しての共感の方がブランドへの強い愛を生む。機能そのものよりも、思想まで含めた背景のストーリーに対しての共感がファンを作り出す。という内容です。
過去自分が所属した組織で、とてもよい形になっていた組織は全てWhy→How→Whatが明確だった。逆に、Whatが先に来ている組織には愛着が持てませんでした。自分が長く持っている製品もそうですし、憧れる人もそうです。
このすごくシンプルな考え方は私にとっては世界の見え方が大きく変わる大発見でした。
客観的事実よりも主観的な価値観が人を動かすという点においては強いインパクトを持つ。コミュニケーションにおいてfactから始めるのではなく、ヴィジョンや思想から始める方が、より強力に人を動かす。
コンサルティング会社にいた時はfactを積み重ね、客観的な事実、メッセージを抽出する訓練を積んできました。けれども、それは第三社のコンサルタントという立ち位置だったからだ、ということに今更ながら気付きました。当事者として、世の中に働きかける時にはやはりwhatからではなく、whyから始めないと。
年内には会社で人員を現状の3倍程度に増やす計画です。その中で、Whyの共有をいかに強固に持てるかが、歪みを起こさずに、全員が気持ちよく働きながら急成長を実現できるかの鍵になります。
このタイミングでこのTedに出会えたのは幸運でした。モリケン、ケンスウさんに感謝です。